| 住民監査請求 ② 2026.2.24日提出 |
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| 住民監査請求は地方自治法第242条に基づくもので、 市の財務会計行為につき、その違法性・不当性を監査委員に問うための手続きであり、、 市の政策の良否について問うものではありません。 牧之原市には監査人が2人いますが、その1人は現役の市議会議員です。 市の小中統合計画については賛成の立場の方と思われますので、当該住民監査請求 について中立公平な立場とは言い難いと思われます。 また、住民監査請求は、住民監査請求前置(ぜんち)主義といって、 住民訴訟をする前に必ずしなければならない手続です。 |
| 手 続 の 概 要 |
| 1、牧之原市は令和4年3月25日の教育委員会3月定例会において、榛原と相良の2地域に 義務教育学校を建設することを決めた。 2、その後、令和6年12月25日、某建築設計会社との間で、 榛原地域義務教育学校建築設計業務等委託契約を結んだ。 3、契約金は 583,000,000円である。 ① 前払い金 令和7年1月17日 174,900,000 円 ② 支出済金 令和8年3月31日 172,240,000 円 ③ 支出予定金 令和9年3月31日 235,860,000 円 4、請求人は当該財務会計行為について、 地方自治法第 242 条第 1 項に基づく監査を求め、 違法又は不当な点が認められる場合には、下記の内容で、 必要な是正措置を講ずることを求めた。 ① 今後支出する予定の分はこれを差し止めること、 ② 既に支出した分については受託者(設計会社)に対し返還請求を行うこと、 5、監査結果 2026年4月23日 一部却下、その他棄却。 6、理由 監査委員は ① 2校の方が10校より建設費が安いという市の主張を肯定した。 ② 統合が多くの市民に支持されているという市の主張を肯定した。 ③ 2025年10月の市長選で市長が当選したことで市民の支持を得たと認めた。 その結果、市の財務会計行為は合法だとした。 |
| 市の主張と監査の問題点 |
| 1、上記①に関して。 市は、2校の校舎面積は22,860㎡で、新築費は約100億円に対して、 10校の校舎は45,264㎡で、長寿命化改修費は約133億円としている。 しかし、10校の校舎は児童生徒数が最も多かった時代のもので、今はすでに40%程度に 減っているのであり、全部を長寿命化改修するということは常識的にはあり得ない。 因みに、市の試算によれば必要面積は71%だというが、それに従えば、約94億円になる。 さらに建設費総額は、市の試算では2校は約206億円だが、 10校の長寿命化改修費総額は請求人が試算すると、約112億円になり、 2校の方が圧倒的に高額になる。 また、国の補助金・地方財政措置を考慮した場合の市の実質的負担額でも、 2校の方が高額になる。 2、上記②に関して。 市は10校の長寿命化改修について、築50年以内でなければ改修できないという 根拠のない数字を上げて、改修しても国の補助金・地方財政措置が認められないと 主張するが、そのような規定はなく調査不足である。 この主張に従えば、2校の方が安価になるが、前提が事実ではなく、合理性がない。 |
| 時間がかかったことについて |
| 住民監査請求は2025年12月24日に1回目を行いましたが、市の側から見ると不備があり 却下になりました。その結果、2回目をするまでにさらに2か月を要し、結果的に時間がかかって しまいました。 しかし、住民監査請求というもの、つまり、政策ではなく財務会計行為の違法性・不当性を問う ということの意味を理解するためには必要な時間でした。 |
| 市議会議員が監査委員である意味 |
| 監査委員はもともと市の行政機関の1つですから、市の行政に対して、なかなか否定的な意見 は言い難い立場だと思われます。 まして、市長が最優先する政策の1つであり、総額 583,000,0000円という莫大な公金に 関わることで、しかも一部の支払いは済んでいて、委託業務も既に行われていますから、 否定的な見解を出すことはなかなか難しいでしょう。 しかも、今回はそれに加え、議会も関わる問題ですから、現役の市議会議員である監査委員 にしてみれば、判断が非常に難しいと思われます。誰彼にかかわらずです。 地方自治法第196条第1項ただし書は、条例により議員のうちから監査委員を選任しない ことを認めています。これは、監査の独立性・中立性を高める趣旨によるものです。 したがって、牧之原市においても、監査制度に対する市民の信頼確保の観点から、 議選監査委員制度(議員から監査委員を選ぶ制度)の見直しを検討すべきだと思います。 今回の経験は監査委員条例の改正の必要性を感じさせてくれました。 |