多くの方に、詐欺の手口を紹介し、自分もだまされているということに気づいて頂くために、事例を公表しています。
なお、以下はもともとは具体的事案ですが、一部名前を伏せています。 |
１、事案の概要 相談前
概要 Ａさんから相談がありました。２００７年９月末頃に「○○」という会社から電話があり、競馬の情報を何十万という金額で購入しました。当初は外れても全額返金するという話があり、すぐに返してもらえると思っていたのですが、バックアップレースを行なわないと返せない、そのレースに何十万かかると言った流れで数レース続きました。そして○○○万円も支払ったのですが、まったくあたりませんでした。さらに返金するといったにも関わらず、年が明けて、決済ができなくなったので返金まで数ヶ月かかると言われました。先日、○○に電話連絡し、全額返済する契約書または誓約書を出して欲しいと言ったのですが、全額返済する目途が立たないと出せないと言う決まりになっているという返事でした。もうこれ以上待てません。
詳細 時系列で記載
9月末ごろ ○○から直接携帯に連絡があった。
当初から外れたら全額返金するということを言っていた。
10月1日〜5日…○○万支払
10月7日 該当レース外れ
10月9日 バックアップレースをしなければ返金できないということで次のレースを受けた。
10月9日〜10日…○○○万支払
10月14日 該当レース外れ
10月15日ごろ これまでの分を取り返すためのレースを用意すると言うことでさらに支払
10月18日〜19日…○○万支払
10月21日 該当レース外れ
10月22日ごろ 先週支払分ではレースが提供できないので、追加で支払してほしいとのこと。
10月24日〜26日…○○万支払
10月28日 該当レース外れ
この後も毎週のように支払およびレース情報の提供を受けた。
10月31日…○○万支払
11月4日 該当レース外れ
11月16日…○○万支払
11月18日 該当レース外れ
11月21日…○○万支払
11月25日 該当レース外れ
11月30日〜12月11日…○○万支払
12月12日ごろ 先日までに支払った分でレース提供の予定であったが、
馬主からの好意で骨折保障というのが付いた。
よって、追加で支払が発生するということ。
12月17日〜1月4日…○○万支払
1月5日 該当レース外れ
これまで何人もの人が入れ替わりで担当になった。
担当は以下の通りだったと思います。
オカモト→ツノダ局長→保険課の人→ナンゴウ
よくあったのが、週中ですんなり支払ができると、決まってその直後に
追加費用が発生したと連絡があった。
追加費用を払わないとレースが提供できないということ。
毎回全額返金対象と言いながら、外れると次のレースをしないと
返金処理ができないなどの理由をつけてきた。
２、事案の概要 相談後
情報料全額の返還を含む、損害賠償請求の文書を、内容証明付郵便で送付しました。
情報料全額が返還されました。 |
詐欺師達はなかなか本当のことを言いません。１から１０まで作り話といってもいいくらいです。ですから、まともな対話は成り立ちません。そこで、対話をするのではなく、彼らに人としての心を思い出して貰うようにするしかないという気がします。良心を思い出してもらうとか、自分達のしていることが犯罪であるということを自覚してもらうとか、いつまでも嘘八百の人生を送っていてはいけないと思ってもらうしかないという気がします。
ところで、良心の呵責もなくうそが自由に言えるということはある意味で楽しいことなのかもしれません。それはあたかも、酒に酔って酩酊して笑いがとまらない状態のようなものかもしれません。しかし、それは気の毒なことでもあります。嘘になれたら、真実な世界にもどることは難しいのではないかという気がします。アルコール漬けになって脳の芯まで麻痺してしまった人が、酔っているときは楽しくとも、アルコールが切れたときに幻覚症状が出て苦しんだり、アルコールの無い人生になかなか戻れないのと似ているのではと想像します。結婚し、子どもができ、妻子に対して責任のある立場に立ったとき、脳の芯が麻痺しているようでは妻子を守ることはできないでしょう。嘘八百で長い人生を乗り切ることもむずかしいでしょう。一番大切なことは真面目であることだと私は思うのですが、詐欺師の人たちは家族に対してどのように真実に生きるのでしょうか。 |