競馬情報詐欺

悪質商法の事例	作成日　09/6/9　更新日　10/06/24
悪質競馬情報の事例　１３９	板倉事務所　＞　競馬情報詐欺一覧

悪質業者に欺されて、困ったと思ったら、とにかく誰かに　相　談　しましょう。
～悪いのは欺した人間です。あなたは悪くありません～　　　　安心し、冷静になれ、勇気が出ます。

名前が検索できない会社であっても、競馬情報料が数万円でも詐欺の可能性大。何十万円、ましてや
何百万円なら間違いなく詐欺です。

競馬情報提供会社　　　㈱○○詐欺情報社

ここに詐取会社の名前を公表できないのは残念ですが、悪質かどうかの判断は名前ではなく、　競馬情報料が数万円なら詐欺の可能性大。何十万円、ましてや何百万円なら間違いなく詐欺、という風に判断して頂きたいと思います。

終　　了

多くの方に、詐欺の手口を紹介し、自分もだまされているということに気づいて頂くために、事例を公表しています。

１、事案の概要　　相談前

　Ａ氏は平成○年○月○日のスポニチの㈱○○詐欺情報社の全面広告を見て、「十週連続万馬券的中達成」等の文言に信頼感と興味を持ち、登録料５百円を振り込んで会員になりました。そして早速８月１６日土曜日から情報を貰い各５千円の馬券を購入したものの１６日、１７日とも不的中でした。
　すると翌週になり㈱○○詐欺情報社の専属担当者の1号詐欺師カトウから封書が届き、「不的中続きで真に申し訳ない。ついては上層部の『1番架空カリスマ情報社○○』が管理する情報の対象者にＡさんが選ばれました。」と言って資料を送ってきました。
　届いた資料によれば「○年○別○労記念」という情報の取得権利を得たとの事で、わずか権利者は４名しかいないとのことでした。そしてパンフレットには、６月～８月の間に、毎週のように万馬券が当たったという的中実績が掲載され、８日間で４０２１倍を超える回収を実現したとの記述、「○年○別○労記念」の成り立ちや、情報構築経路の複雑でダイナミックな仕組み、業務責任者の2号詐欺師エンドウなどの立派で活動的な写真などが載っていて、見るからに凄いという内容でした。また別紙の大きなチラシには、年間の的中実績が集計されていて、１年間総合配当を見ると、１点１００円投資でも２３４万円、１点１万円投資なら２億３４３９万円にもなったというもの凄い実績が記載されていて、眩いほどでした。Ａ氏はそれらのパンフレットやチラシの記載と担当者の1号詐欺師カトウからの手紙を丹念に読み、さらに1号詐欺師カトウの非常に熱心な説明を聞くうちにすっかり信用して、９月１日に３４鞍分の情報取得料として４８万円を㈱○○詐欺情報社の口座に振り込みました。
　すると翌日、また手紙が届き、さらに上位の情報である「○給情報」というものがありこの情報は「○年○別○労記念」よりさらに精度も的中率も配当も高く、一鞍あたり約１千万円程の回収がみこめる等々書いてありました。そこでＡ氏は担当の1号詐欺師カトウに連絡して、その内容に間違いないことを確認しました。また、2号詐欺師エンドウからも電話があり、「あなたも必ずパンフレットに掲載されている的中実績と同じ結果を得る事ができますよ。」などと熱心な勧誘があったので、それらの話を信用して、９月３日に５鞍分の情報取得料５０万円を㈱○○詐欺情報社の口座に振り込みました。
　そして９月６日から、○年○別○労記念情報と○給情報を取得するレースが始まりました。○年○労記念情報は、２点指示で、１点５千円ずつ１万円を投入、○給情報は１点購入指示で１万円を投入、計２万円を使いましたが、なんとどちらも不的中でした。そして翌９月７日も同様の購入をしましたがまたもや不的中でした。
　すると９月１１日、不的中に対する謝罪文とＡ氏専用の緊急対応特別本部、対応責任者3号詐欺師ミヤノからの手紙が届きました。
　しかし、９月１３日、１４日も前週と同様の購入をして計４万円を使いましたが全て不的中でした。
　９月１６日、また手紙が届き、不的中の謝罪と、損失を早期に是正回収する為上位企業の「2番架空カリスマ情報社○○」にすがるより方法がないという内容のことが書かれていました。それを見てＡ氏は不信感を持ち、次の９月２０日、２１日は情報だけ聞いて馬券は購入しませんでした。結果はどちらも不的中でした。
　翌週になると、また手紙が届き「2番架空カリスマ情報社○○の○域○一施行情報」という情報をしきりに勧めてきましたが、Ａ氏はもう全く信用する気を失っていました。
　次の９月２７日、２８日もまた、情報だけ聞き購入はしませんでしたが、結果は２７日は不的中で、２８日の中山の１１Ｒ産経賞オールカマーは、２点指示の内１点が的中し、１３７．８倍の配当でした。
　翌週、3号詐欺師ミヤノから電話があり、「これが2番架空カリスマ情報社○○の力ですよ。」と言っていましたが、Ａ氏はたまたま当たったにすぎないと思い、まだ情報を貰っていない部分につき、情報料の返還を求めました。しかし、3号詐欺師ミヤノの返事は、「それはできない。」ということだったので、Ａ氏は騙されたと確信して、本職に連絡を下さいました。　　

　「○年○別○労記念」も「○給情報」も毎レース万馬券が当たるかのような話ですから、その的中率は１００％というべきでしょう。しかし、１歩譲って９９％としても、不的中率は１％です。この確率で４鞍連続不的中は１億分の１、８鞍連続なら１京分の１の確率です。Ａ氏は馬券を購入した分だけでも両方合わせて８レース連続不的中を経験していますから、話が本当であればあり得ない結果です。これを見てもそれぞれの情報がいかに根拠のないでたらめな情報であるかがわかります。
以上からもわかるように、「1番架空カリスマ情報社」は架空の団体で、パンフレット等に記載された過去の的中実績、代表者・幹部の写真等は全て捏造です。そして、1号詐欺師カトウ、2号詐欺師エンドウ等が電話で語ったこと、文書に書き記したことも全て作り話で、Ａ氏から金員を騙し取るための芝居、仕掛けに過ぎません。このように、何から何まで用意周到に準備して作られた架空の物語を、複数の人間たちが互いに連携しあって、真実であるかのように装い、Ａ氏をして信じ込ませ、多額の金員を支払わせる行為は、まさに組織的な詐欺行為（民法９６条、刑法２４６条）であります。